境界線にいる私たち④医療につながらない発達障害者

コラム

【医療につながらない発達障害者】

境界線にいる私たち③俺はキチガイじゃない!!から
続く

 

とにかく私は、身の安全を図るため、義母の言葉を信じ、車に乗り込んだ。
山道から振り返って見る義実家は、築年数が古く、手入れをされていないこともあり、暗闇の中でまるで廃墟のようだった。

 

駅から、東京行きの新幹線に乗り、実家に帰った私を両親は涙を流して迎えた。

歩の心配ばかり話す私と、私の身を案じる両親。

 

元夫の元に帰るのは簡単だったが、歩の出産前から続くDVに対策を打たずに帰るわけにはいかなかった。

 

東京に帰った私は、まず区のDV相談窓口に電話をかけた。

 

相談員は元夫の職業を聞いた。
元夫はその頃には、会社でのミスの多さから、営業を外され、倉庫整理に回されていた。

 

そのことも含め、経緯を話すと

「発達障害の人が倉庫整理の仕事に回されることはとても多いです。

やはりその話を聞いていても、医師が言うように旦那さんは発達障害だし、あなたはカサンドラ症候群だと思います。旦那さんが医療につながることを拒否し、家族であるお義父さんも反対するのであればDVが繰り返されるだけです。医療につながればなんとかなるケースもありますが、医療につながることを拒否する旦那さんのような発達障害の方も多いので、その場合、解決策はありません。弁護士に相談しましょう」

と言われた。

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