「障碍者の方々にとっても自立は大切なことだと思うんですが、たとえば『ひとり暮らしができたら自立なんだ』と考えると、『ヘルパーさんが日に何回も入ってきても自立なんだ』と言っていいんでしょうか?『自立』って、いったいなんなんでしょうね?」
こないだ、こんな話をされた。これはすごく難しい話だ。でもすごく大切な話でもある。だから僕も僕なりの考えを、共有してみたいと思う。
まずこれはすごく伝統的な表現なんだけど、
私たち抜きに私たちのことを決めないで!
(Nothing About Us Without Us!)
っていうのがある。
だからこういう観点から言うと、まずひとつ
1,自分のことを自分で決められること(=自己決定できること)が自立だ
っていう要素が見えてくると思う。
そしてもうひとつ、冒頭の話を踏まえて考えると、
2,自分の時間・空間を確保できていること(=プライベートがあること)が自立だ
っていう要素もあると言えると思う。
そのうえで最後に、今の日本や世界が基本的に資本主義社会であることを踏まえると
3,自分の生活に必要なお金を得られていること(収入の範囲内で生活を成り立たせることができていること)が自立だ
という要素もやっぱり大きいと思う。だからここからはこの3つの要素を柱に、ひとつひとつをもう少し詳しく見ていこうと思う。