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在宅ワークで部屋が散らかってませんか? ゴミ屋敷清掃から見えてくる在宅ワークで自宅がゴミ屋敷になる人の特徴とは?

新型コロナウィルス禍の影響で、緊急事態宣言が出されていて、不要不急の外出自粛が求められている。ジョギングや散歩は禁じられてはいないものの、非常に出歩きにくい雰囲気になっている。自宅にこもって仕事をしたり、娯楽を楽しんだりしている人が多いだろう。

 

「せっかく家にいるんだから、部屋掃除をしよう」

という殊勝な人もたくさんいらっしゃると思う。大掃除をする季節ではないが、汚れは意外とたまっているものだから良いと思う。家族がいる人は、総出で掃除をすれば効率よく進められるだろう。逆にずっと部屋にいるから、部屋がドンドン汚れていっている、という人もいるのではないだろうか?

 

僕は、体験取材で2年間ほど、清掃会社「まごのて」という会社で働いていた。いわゆるダスキン的な清掃業者ではなく、ゴミ屋敷や特殊清掃をメインとした業者だった。依頼人は、会社員であったり、定年退職した人であったり、様々だったが、在宅で仕事をしている人もいた。

 

 

40歳前後の漫画家さんの部屋を片付けたことがあった。借家の2階建ての一軒家に住んでらしたのだが、玄関を開けると胸の高さまでゴミがあるかなりゴミの量が多い部屋だった。上層部には、空きペットボトル、コンビニの弁当の空き箱などが積み重なっている。比較的軽いゴミだ。すでにビニール袋に入っているものも多く清掃は楽だ。ゴミ袋にドンドン詰めて、ゴミを減らしていく。楽とは言え10年ぶんも溜まったゴミを全部出すのは並大抵のことではない。4人で3時間ゴミを運び出し続けてやっと終わった。表面のゴミだけで、2トントラック一杯ぶんになった。

 

軽いゴミをどかすと家電などもたくさん出てきた。ヒーター、扇風機、パソコン、などが掘り起こされる。無事なものもあるが、壊れてしまっているものもある。本人は、「あそこらへんに埋まっていたから、掘り起こして使おう」と思っている場合があるが、ゴミ屋敷にずっと堆積していたものは、復活できなくなる場合が多い。

 

そうして掘り進めていくと、下の方からは、雑誌や書籍などの紙類がたくさんでてきた。漫画を描く上での資料や原稿などが山積みになっている。
ゴミ屋敷には、いろいろなタイプがあるが、『収集型』のゴミ屋敷になる。比較すると男性に多いが、とにかく物を集めて捨てないタイプだ。とくに、本やビデオテープなどが多い。週刊少年ジャンプ、週刊少年サンデー、週刊少年マガジン、が5年分部屋に溜まっている1Kの部屋もあった。雑誌だけで、かなりの体積をとられてしまう。読まない、雑誌保管のために家賃を払っていると考えるとバカバカしい話だ。

 

僕も、書物の仕事をしているので分かるが、どうしても資料を買うのには財布のヒモがゆるみがちだ。

「これはちょっと高いけど、のちのち仕事の資料になるからいいだろう」

「今買っておかないと、買えなくなるから買っておこう」

という感じで、ついつい買ってしまう。そしていつの間にか、部屋を本が侵略してくる。物が空間を圧迫し始めると、生活できる空間がどんどん少なくなっていく。この漫画家の家もそうで、とにかくたくさんの本が出てきた。一軒家と、なまじスペースがあるだけに、溜まっている本の数も半端ではなかった。

 

誰もが最初は部屋はキレイに保とうとする。本棚を買って、きちんとジャンルごとに整理整頓する。ただ数が増えてくると、片付けるのも大変だ。段々、片付けられなくなり散らかっていく。「なんだかもうどうでもよくなってきた」という気分になったら、赤信号だ。一気にゴミ屋敷化してしまう。ペットボトルやコンビニゴミがどんどん部屋に溢れていく。服や布団などもゴミ化してしまう。

 

 

もちろん、資料として本を買うことは悪いことではないのだが、こうしてゴミに埋もれてしまっては、結局読むことはできなくなる。そして埋まっている間に、ずいぶん汚れたり、劣化してしまった本もたくさんあった。結果的にほとんどの本が売られてしまったり、捨てられてしまった。

 

結局、漫画家さんは作業場すら埋まってしまっており、作業ができない環境にまで追いやられてしまっていた。それでは、資料にならないどころか、仕事の邪魔になってしまっている。

 

清掃会社の社長に話を聞いてみる。

「部屋が物で溢れてしまい、結果的にゴミ屋敷になってしまう人の特徴は、部屋のサイズ感を理解していないというのがあります」

1Kなら1Kに、3LDKなら3LDKに、入る物の量というのは決まっている。それを超える量を部屋に入れてしまうと、もう自分では管理できなくなってしまう。

 

「特に今は、Amazonなどの通信販売が発展していますから、ついついポチポチと買い物をしてしまいます。」清掃員が部屋を掃除している最中にも、通販で次々に物が届いたこともあるという。
買うだけ買って、開けてもいない段ボール箱が山積みになっているケースも決して珍しくはない。

 

「別にみんながみんな断捨離するべきだ、とは思いません。大切な物はとっておくべきだし、欲しい物は買ったらいいと思います。ただ、部屋にどれだけの物が置けるのかだけはいつも念頭に置いておいた方がいいです。それだけで『いつの間にかゴミ屋敷になってしまった』という事態は避けられると思います」必要でなくなった本は売る、人にあげるなどして減らしていけば、部屋を圧迫するまではいかないだろう。

また現在では、電子書籍も流行っているので、活用すれば大幅に保有する書籍の数は減らせるだろう。DVDやCDを大量に抱えてしまう人もいるが、これも動画配信サービスなどで見られる作品を売るなどすれば、ずいぶんスッキリするのではないだろうか?

 

結局その物件では、ほとんどの本を捨てることになった。二階から持ち上げて外に出す作業はかなり大変になった。床が見えたのは、実に10年ぶりだったという。

 

緊急事態宣言が出ている中、ベクトルを

「部屋を片付ける側」

に持っていくか、

「部屋を散らかす側」

に持っていくかで、コロナ禍が去った後の生活が変わってくると思う。

 

危機は去ったが、部屋はゴミだらけ……というのでは、陰鬱とした気持ちが抜けないだろう。ここは気合を入れて、部屋の清掃をしてみるのが良いのではないだろうか?一気にできなくても、例えば毎日1時間と時間を決めて清掃すれば、一ヶ月後にはキレイな部屋になっているのではないだろうか?