在宅ワークで部屋が散らかってませんか? ゴミ屋敷清掃から見えてくる在宅ワークで自宅がゴミ屋敷になる人の特徴とは?

コラムそのほか

僕も、書物の仕事をしているので分かるが、どうしても資料を買うのには財布のヒモがゆるみがちだ。

「これはちょっと高いけど、のちのち仕事の資料になるからいいだろう」

「今買っておかないと、買えなくなるから買っておこう」

という感じで、ついつい買ってしまう。そしていつの間にか、部屋を本が侵略してくる。物が空間を圧迫し始めると、生活できる空間がどんどん少なくなっていく。この漫画家の家もそうで、とにかくたくさんの本が出てきた。一軒家と、なまじスペースがあるだけに、溜まっている本の数も半端ではなかった。

 

誰もが最初は部屋はキレイに保とうとする。本棚を買って、きちんとジャンルごとに整理整頓する。ただ数が増えてくると、片付けるのも大変だ。段々、片付けられなくなり散らかっていく。「なんだかもうどうでもよくなってきた」という気分になったら、赤信号だ。一気にゴミ屋敷化してしまう。ペットボトルやコンビニゴミがどんどん部屋に溢れていく。服や布団などもゴミ化してしまう。

 

 

もちろん、資料として本を買うことは悪いことではないのだが、こうしてゴミに埋もれてしまっては、結局読むことはできなくなる。そして埋まっている間に、ずいぶん汚れたり、劣化してしまった本もたくさんあった。結果的にほとんどの本が売られてしまったり、捨てられてしまった。

 

結局、漫画家さんは作業場すら埋まってしまっており、作業ができない環境にまで追いやられてしまっていた。それでは、資料にならないどころか、仕事の邪魔になってしまっている。

 

清掃会社の社長に話を聞いてみる。

「部屋が物で溢れてしまい、結果的にゴミ屋敷になってしまう人の特徴は、部屋のサイズ感を理解していないというのがあります」

1Kなら1Kに、3LDKなら3LDKに、入る物の量というのは決まっている。それを超える量を部屋に入れてしまうと、もう自分では管理できなくなってしまう。

 

「特に今は、Amazonなどの通信販売が発展していますから、ついついポチポチと買い物をしてしまいます。」清掃員が部屋を掃除している最中にも、通販で次々に物が届いたこともあるという。
買うだけ買って、開けてもいない段ボール箱が山積みになっているケースも決して珍しくはない。

 

「別にみんながみんな断捨離するべきだ、とは思いません。大切な物はとっておくべきだし、欲しい物は買ったらいいと思います。ただ、部屋にどれだけの物が置けるのかだけはいつも念頭に置いておいた方がいいです。それだけで『いつの間にかゴミ屋敷になってしまった』という事態は避けられると思います」必要でなくなった本は売る、人にあげるなどして減らしていけば、部屋を圧迫するまではいかないだろう。

また現在では、電子書籍も流行っているので、活用すれば大幅に保有する書籍の数は減らせるだろう。DVDやCDを大量に抱えてしまう人もいるが、これも動画配信サービスなどで見られる作品を売るなどすれば、ずいぶんスッキリするのではないだろうか?

 

結局その物件では、ほとんどの本を捨てることになった。二階から持ち上げて外に出す作業はかなり大変になった。床が見えたのは、実に10年ぶりだったという。

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