HIVウイルスの感染者が残された日々を過ごすホスピス ~タイ国のエイズ寺に“死体”が展示してある「優しい」理由~

そのほか

「この地域は猿が多くて有名なんです。帽子やアクセサリーを盗んでいく猿もいるので気をつけてください!!」ガイドに言われて、慌てて帽子やら何やらをかばんにしまった。

 

 

階段の上には、青空のもと、大きな白い仏像が設置されていた。その横を乳の張った大きい野良犬がフラフラと歩いている。そこから、またしばらく登ってやっと寺院が現れた。日本の地味な色彩の寺とは違い、赤と金で塗られたきらびやかな建物だった。日本では派手すぎるが、タイのサンサンと太陽が照りつける中に建つ寺院は、ごく自然に見えた。

 

寺院の中には座禅を組む僧侶がいて、僧侶の周りにはたくさんの供物が積まれていた。施設の周りには、日本の寺ではあまり見ない派手な像が並んでいた。ただ、少し歩くと近代的なビルが建っているのが見えた。実は取材のアポイントメントは取っていたので職員に伝えると、細身の女性が現れガイドしてくれることになった。

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