真冬の路上で眠る、ホームレスたち。昨日まで元気だった人が、あっさりと凍死することもある。

そのほか

「ホームレスはいつでもダラダラと寝れて気軽なもんだ」

と悪口を言う人は多い。特にサラリーマンの目からは、野宿生活をしている人は羨ましく見えるらしい。
だが、それも温かい季節の話であり、真冬のホームレスに対して「気軽でいいね」と言う人はあまりいない。
真冬に路上で眠るホームレスは、いかにもつらく、ひょっとして息絶えているのではないか? と不安になる。しばし見つめて、胸が上下に動いているのを見てホッとしてから立ち去る。

駅前で眠るホームレス

駅前で眠るホームレス

大阪のドヤ街西成では越冬闘争という行事が行われる。夏に開催される、夏祭りとは雰囲気がまるで違う。冬の寒さは、人の命を簡単に奪っていく。生きて春をむかえるためには、寒さと命がけで闘わなければならない。

筆者は昔、上野公園でホームレス生活を体験したことがあったが、まだ10月なのにも関わらずものすごく寒かった。
寝ていると地面にドンドンと熱を奪われていくのだ。熱を奪われた後は、ガクガクと震えがくる。身体の下に段ボールやすのこを敷けばだいぶマシになるが、それでもぐっすりと眠れるわけではない。

空き缶を集めるホームレス

空き缶を集めるホームレス

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