出産、育児、健康法。女性の生活まわりにあるさまざまな情報の中には、ハマるとヤバいものがたくさん⁉ 山田ノジルが独自の視点で突っ込みつつ、沼の注意点をお届けしていきます。
Case1 胎内記憶沼
昨日、音声SNSを聞いていたら「育児のプロ」を名乗る人たちのルームが、こんなトークで盛り上がっていた。
「子供は空の上から、お母さんを選んで生まれてくるんです」
「妊娠したくてもできないのは、親になる準備ができていないから。心のどこかで本当は赤ちゃんが欲しくないと思っているから、子供から選ばれない」
「赤ちゃんはお腹の中にいたときのことを記憶しているし、外の世界のこともお母さんを通じてわかっている。だから夫婦喧嘩ばかりしていると、やめてと伝えるためにママのお腹を頻繁に蹴るって話もある。子どもたちから聞いた話だから、これホント!」
一般の人たちも「うちの子も、お腹の中でTVの音が聞こえてた~とか話してました!」とか次々語っていたし、ちょっと信じてしまいそう。そういえば図書館で『ママを選んで生まれてきたよ』みたいな絵本を見たこともあったな。自分は妊娠中、義母から「いい子に育つ胎教音楽」とかいうCDをもらったけれど、興味が持てずフリマで処分してしまった。皆が話していたとおり「子育てはおなかの中から始まっている」なら、聴いておけばよかった? もしかしたらこんな親だから、ふたりめの赤ちゃんから「選ばれない」のだろうか――。