幼い頃の虐待の記憶を引きずるサバイバーたち|後天的な発達障害とは?愛着障害で摂食障害だったわが子

コラムそのほか

筆者と現在8歳の息子は、1歳から2歳の間、元夫の暴力によって引き離された。元夫にネグレクトされた息子はその結果、反応性愛着障害にかかってしまった。裁判を通じて、2歳のときに母である筆者のもとに戻ってきた息子は、まるで別人になっていた。

虐待,子ども

取り戻した息子の体には無数の傷やあざがあった

 

息子は0歳から1歳の間は乳幼児健診で、問題を指摘されるわけでもなく、ごく普通の子として育った。

笑顔,赤ちゃん

 

反応性愛着障害は、ネグレクトや虐待、不適切な養育環境などにより、特定の大人との愛着形成に失敗するとかかる疾患だ。誤解しないでもらいたいのは、「特定の大人」とは、実の母親とは限らない。それが実父でもいいし、祖父母でもいい。日本ではあまり里子は一般的ではないが、安定した愛着関係を形成できるならば、どんな大人でもいいのだ。

 

里子大国のアメリカやカナダでは、問題となっている疾患の一つだ。実の親に虐待されて育った子は、里親の元でも問題行動を起こし、引き受けが難しい。

 

不適切な養育環境で育った子は、人との距離の取り方が分からなかったり、精神的にも不安定なったりする。その症状は発達障害(特にADHD)とそっくりだ。専門家でも見分けがつかないという。その当時、医師から言われたのは「3つ子の魂100までも。0歳から1歳までは、お母さんに育てられている。今はまだ2歳。3歳までに愛着形成ができれば、この子が将来的に問題を抱えることはない」だった。

 

医師から3年は働かずに生活保護を受け、一緒にいるよう言われた筆者は、仕事をやめた。

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安心できる環境にいると赤ちゃん返りすると言われたが、息子は筆者と一緒に暮らしだしてから、赤ちゃん返りした。通常、離乳は生後5~6か月からするが、赤ちゃん返りした息子は離乳食すら受け付けなくなり、粉ミルクしか飲まなくなった。そして、喃語すら話せなくなった。

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