ここのところ『生活保護受給者』『ホームレス』について記事を書くことが多かった。
記事を目にした知人から
「別に税金がどうのとかはどうでもいいんだけど、俺が『生活保護受給者』『ホームレス』になったら自殺するわ」
と言われた。
実は、このようなことを言われるのは初めてではない。作家や編集さん、それにバーでたまたまあった人にも言われたことがある。
そんなこと言われても
「はぁ、そうですか?」
としか返しようがない。
どうやら、そういうことを言う人たちは
「『生活保護受給者』『ホームレス』は生きている価値がない!!」
と誰かを責めたいわけではないようだ。
「『生活保護受給者』『ホームレス』なんて惨めな状態になったら、俺は生きてはいけないよ」
という告白のように聞こえる。
もっと言えば、
「俺は仕事がんばっていて高い地位を得ている。『生活保護受給者』『ホームレス』という状態にはならないと思うが、万が一なってしまったら自らを恥じて自殺するよ」
という、現在の成功の自慢と、将来に対する決意表明と受け取ってもいいかもしれない。
こういうことを告白する人は決まって「キリッ」とした表情で言う。
つまりちょっと、かっこいいと思って言っているのかも知れない。
「惨めな状態になってしまったら、俺は生きてはいけない」
という告白は、僕にとっては全然かっこいいと思えないのだが、否定するのも大変そうなのでとりあえずうなずく。
そういう人とは反対に
「どんな状態になっても自殺はダメ!! 最後まで生きなければ!!」
という人もいる。
これもまた「キリッ」とした表情で言う。
まあ「自殺はダメ!!」とか「生きて!!」とか言うと気持ちいいのはわかる。
「いいね」もたくさんもらえるだろう。
ただ、多くの人には「自殺の臨界点」があると思う。例えば
「癌になって余命幾ばくもない」
とか
「体が不自由になってしまって毎日がしんどい」
などの理由で自殺する人も少なくない。
これは気持ちは分かるだろう。