「ホームレスは汚い、臭い」は本当?|ホームレスの衣類事情と、その奥に潜む深刻な問題

そのほか

ホームレスはどのような服を着ている印象があるだろうか?

「ボロボロで垢じみていて、穴が空いていて、近くに行くと酷く臭う」
と思っている人も、多いかもしれない。確かにそういう人も少なくない。

 

以前、西武池袋線の池袋駅の改札近くにボロボロな服を着たホームレスが毎日座っていたことがあった。
当時、僕は池袋駅をよく利用していたので、よく彼を見かけていた。髪や髭は伸びっぱなしで、衣服には穴が空いていた。

 

大声を出したり、暴れたりするわけではないのだが、たまに靴を脱いで足の指にこびりついている垢を取ったりもしていた。

その時は鼻が曲がるほどの強烈な臭いが、辺りに漂い、口元を押さえて走り去るOLもいた。

 

また2005年頃、JRの高田馬場駅の戸山口の近くにもボロボロな服を着たホームレスがいた。彼のズボンは股の間も破れていた。駅前に彼が立っている時、あからさまにペニスが見えている時があり、みんな顔をしかめて横を通り過ぎていた。

 

こういったボロボロの服を着たホームレスは非常に目立つため、皆の中で、

「ホームレスはボロボロの服を着ている」「ホームレスは臭い」
というイメージがついてしまっている。

ホームレス,靴

では、実際のホームレスはどうか? というと、そこまで汚れている人はごくわずかだ。意外と普通の身なりの人が多い。

あまりに汚い身なりだと公の施設に入りづらくなるし、仕事もしづらくなるからだ。

 

しかしホームレス生活は普通の人よりもずっと体が汚れやすい。実際にアルミ製の空き缶を拾う廃品回収の仕事をしたことがあるが、ゴミ箱をいくつか回っただけですぐに袖口に飲み残しの液体がついて悪臭をはなった。

 

ホームレス生活では、収入がかなり乏しくなる。空き缶回収では多く稼ぐ人でも1日3000円ほどだ。月に10万円いかない収入では、服にお金をかけるのも難しい。

 

「100円ショップで定期的に下着だけは買っている」
という人はいたが、服を買っているという人はあまり聞かなかった。

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