野宿生活をしている人に話を聞いていると、なんらかの依存症であることは多い。
一番、多いのはやっぱりアルコール依存症だ。そして、その次くらいに耳にするのが、ギャンブル依存症だ。
ギャンブル依存症、ギャンブル障害は、精神疾患として分類されている。
つまり“病気”だ。
ギャンブルをしている人の脳では、エンドルフィンという物質が分泌される。これは“報酬系”と呼ばれる脳の部分を刺激する。つまり気持ちが良くなる。だから脳内麻薬と呼ばれる。
ギャンブル依存症の人は
「お金を増やそう」
と思ってパチンコや競馬に興じているというよりは、ギャンブルをやることで脳内麻薬を出して気持ちよくなっているのだ。だからアルコール依存症や麻薬依存症に近い。
ギャンブル依存症の怖いところは、もろに貧困につながるところだ。
ストレス発散でギャンブルをはじめて、段々のめりこんでいく。
ギャンブルは基本的には勝てない。
それに本当にキチンと作戦を立てれば勝てる賭け事もあるが、それはすでにギャンブルではない。仕事である。
勝つか負けるか分からない。むしろ負ける要素が強いところに、お金を突っ込むから脳内麻薬がドバドバと出るのだ。
ギャンブル依存症になると、
「ギャンブルにますますのめり込む」
「興奮をえるために掛け金が増える」
「負けた金を、ギャンブルで取り返そうとしてよりたくさんの借金を作る」
という負の連鎖がおきる。