保護猫を飼う方法や条件とは?さくらねこってどんな猫?| 元祖猫商・丸山店長に聞いてみた

インタビュー

保護猫活動はボランティア?さくらねことは?

 

ここまでお話を伺ってひとつ気になった点がある。保護した猫にかかった医療費を里親に負担してほしいとのことだが、医療費や食費など保護猫にかかる費用は、行政が負担しているわけではないのだろうか?

 

「猫を保護するための捕獲キットを購入するところから、餌代、医療費、全て実費です。国からの援助は一切ありません。区によって、避妊去勢手術にかかる費用の補助が受けられる場合もありますが、全額ではありません。ですから、これまでに猫ちゃんにかかった医療費を負担していただかないと、次の猫ちゃんを保護することができなくなってしまいます」

 

国からの援助もなく、保護するところから里親探しまで、全てが自己負担。このような活動は国がやって然るべきことではなかろうか?てっきり、国の援助があるもと思っていたばかりに驚きが隠せない。

 

「国からの援助はありませんが、避妊去勢手術に関しては、どうぶつ基金さんが『さくらねこ』にするための手術無料チケットを毎年発行してくださっています」

 

さくらねこ。初めて耳にする言葉だ。さくらねこ、そして、どうぶつ基金について伺ってみる。

 

「外の猫ちゃんを避妊去勢せずにいると出産により、どんどん増えていきます。そして産まれた子猫は保健所に連れて行かれる。ですから、殺処分を減らすためには避妊去勢手術を徹底することが第一です。けれど、その手術をするにもお金がかかる。どうぶつ基金さんは、外の猫ちゃんを捕獲して、不妊去勢手術して元の場所へと返すという活動を行っています」

Y.shin画 Y.shin

 

「街を歩いていると時折り耳の先が、V字にカットされている猫ちゃんを見かけることはありませんか?これは、さくら耳といって不妊手術済みの証です。目印がないと一度手術を受けた猫ちゃんが再度捕獲され、麻酔を受けることになり兼ねません。

 

そういったことがないように手術を行う際、麻酔の効いているうちに猫ちゃんの耳をV字にカットする。カットされた耳が桜の花びらのような形に見えることから、処置を行なった猫ちゃんたちは『さくらねこ』と呼ばれています」

 

丸山店長は、どうぶつ基金を応援するため、さくらねこを広めるための活動を幅広く行なっている。

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