緩和ケア医療は終末期だけのものではない ~3人に1人が亡くなる身近な病気がん。乳がんでスタージ4の末期の母の治療チームの再結成~

お役立ちコラム

「今回、抗がん剤治療を受けたら、手足にけいれんが出るかもしれないと言われた。死ぬまで抗がん剤を続けることになる。そうしたら、仕事も続けられなくなる。だけど、抗がん剤で少しでも寿命が延びる可能性があるなら、受けたいと思う。だけど、仕事や月に一回、あなたと飲みに行く楽しみもなくなる。緩和ケアに切り替える選択肢もあるけれど、決心がつかない。一緒に先生の話を聞いて欲しい」という希望だった。

 

筆者は発症から2年過ぎて、初めて、緩和ケアや親の介護について、調べ始めた。

 

緩和ケアという言葉は耳にしたことがある人も多いだろう。緩和ケアとは、がん患者の苦痛を取りのぞき、患者と家族にとって、自分たちらしい生活を送れるようにするためのケアのことだ。

 

がんになると、どのようなことが起きるか?

●痛み、倦怠感などのさまざまな症状

痛みは、がん患者さんの70%にみられます。

●落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛

  • せまりくる「死」への恐怖
  • 自分の「人生」に対する問い

引用:緩和ケア.net http://www.kanwacare.net/kanwacare/point01.php

 

緩和ケアとは具体的にこのようなことを行う。

 

「緩和ケア」の定義とは?

痛みや、そのほかの苦痛となる症状を緩和する。

生命を重んじ、自然な流れの中での死を尊重する。

死を早めることも、いたずらに遅らせることもしない。

死が訪れるまで、患者さんが自分らしく生きていけるように支える。

患者さんの治療時から、患者さんと死別した後も、ご家族を支える。

患者さんやご家族に、心のカウンセリングを含めたさまざまなケアをチームで行う。

生活の質(クオリティ オブ ライフ:QOL)を向上させ、前向きに生きるちからを支える。

がん治療の初期段階から、外科手術、化学療法、放射線療法などと連携しながら、緩和ケアを行う。

引用:緩和ケア.net http://www.kanwacare.net/kanwacare/point01.php

 

筆者は緩和ケアというと、終末期の手の施しようがなくなった方にモルヒネや鎮痛剤を処方するというイメージを持っていた。なので、母の終末期までじっくり調べなかったのだが、

実は緩和ケアはがん治療の初期段階から、がん治療と一緒に受けるケアなのだ。

 

これを知った筆者が母に話すと「医師からそんな話はなかった。色々なところに転移しているから、痛みも不安も強かった。もっと早く知りたかった」と言った。

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