当事者インタビュー 上村聡美さん① ~「みっともねえ」これが父の口癖だった~

インタビュー

 

■当事者会での出会いと障害の受容

田口 私の場合、受容するまでに色々な知識を身に着けて乗り越えました。

上村さんはどうやって乗り越えましたか?

 

上村 すぐに当事者会を探しました。

取り敢えず、ネット検索してみました。

そしたら、当事者だけで作る掲示板があったので、早々に入会。

そこで、当事者らに教えてもらいました。

 

田口 ご主人には相談されましたか?

 

上村 いいえ。主人はやはり精神障害者で、自分の事で精一杯の人だったから相談しても無理だと思ったので。

 

田口 そうですか。

では、ご家族の誰にも相談せず、1人で受容なさったのですか?

 

上村 うつ病の治療で通院はしていたので。

主治医には話したけど、まったく理解がない人だった。

だから掲示板で相談してました。

 

田口 お医者さんに発達障害の正しい知識がないという話は非常によく聞きますね。

そこで信頼できる方を見つけて受容されていったのですか?

 

上村 当事者のみなさんは、すごく勉強してましたよ。

ギフテッドの1人が、専門書から、様々な薬の事も含めて、色々と解説をしてくれたし、当事者でもずっと特性と向き合ってきた人の体験談も聞きました。

 

田口 そこで希望を見い出された?

 

上村 はい。そこしか逃げ場がなかった。

 

■当事者会の運営

田口 そうですか、逃げ場は大切ですよね。

それが現在、上村さんが運営している「生きづらさを抱えている人の交流会あずさの会」や、ピアサポート活動にもつながっているのですか?

 

上村 元々、あずさの会は、長野出身の物理学者が立ち上げたものでした。

たまに茶話会を「えんぱーく」なんかで開催すると、来てくれました。

 

田口 その学者さんの存在が大きかったのですか?

 

上村 はい。みんな感謝してましたよ。家族の中でも孤立していた人もいたので。

 

田口 上村さん自身の「当事者活動をしていきたい」という支えにもなっていた?

 

上村 はい。

もっと当事者を支えてくれる支援が増えてほしいと思いましたし、医者にももっと勉強して欲しいと思いました。

 

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