本当の強さとは何か|人として空手家として 生きづらさを抱える人に寄り添いたい

呉服屋から空手指導員に
空手教室開催を決意
大学を卒業した大ちゃん、空手家としての道を歩むのかと思いきや……。
「大学卒業後は呉服屋に就職しました。呉服屋の後継として生まれたので、家業を継ぐのは当然のことだと思っていました」
もちろん空手は好きだし、一生続けていく。しかし、それを仕事とするかはまた別の話。父親の知人が経営する東京の呉服屋で修行を始める。けれど、『空手道を生業としたい』そんな想いが日々膨らんでいく。
「結局、呉服屋は2年半で退職しました。後を継がなかったこと、申し訳ない気持ちもあります。だからこそ、将来は絶対に空手教室を開くと決めました」
呉服屋を退職、空手の実業団に所属し、プロの指導員としての道を歩み始めたのが25歳の時のこと。柔道整復師の資格取得のため、働きながら専門学校にも通う。それにしてもエネルギッシュだ。そのやる気はどこから湧いてくるものなのか。
「空手を教えるということは、その人に責任を持つことです。空手はコンタクトスポーツですので、やはりどうしても怪我をする可能性が出てきます。ですから、自分で施術できた方がいいと思いました。今後自分で教室を開くなら、尚更必要な資格です。責任を持って指導するためにも資格を取得しました」と笑顔。資格取得後は、空手指導員と柔道整復師二足の草鞋を履くことに。整骨院でマネジメントを経験、ノウハウを一から学び、将来への地盤を築く。そして2021年、ついに念願の空手教室を開講する。
空手教室『日本空手道忍仁会』4月より開講!
「空手教室は『日本空手道忍仁会』と命名しました。忍仁会(しじんかい)の忍の字は、僕が最初に通った道場の名から、仁の字は、高校の空手部の監督から一字ずつもらいました。道場の師範と監督、この二人がいなければ、今の僕はないでしょう。それ程に手をかけてくださいました。感謝の気持ちしかありません。本当にお世話になりました」
念願の空手教室、どんな教室にしたいのか尋ねてみる。
「僕自身、運動が凄く苦手だったので、運動が苦手でも楽しめる場所。サードプレイス的な、自分のことを認めてくれる人がいる場所。それから、自分で自分のことを認められるようになるきっかけとなる場所。そんな教室にしたいです」
彼にとって空手教室というのは、ただ教えるだけでなく、その人にとっての居場所をつくることも含まれているようだ。
「生きていると耐えなければならないこともある。時には世の中の逆風に向かっていかなればならないこともあるでしょう。生きていく術というのでしょうか、その土台というのでしょうか。そういったことも教えられたらと思います。
僕は空手で人生が180度変わりました。僕と同じようにいじめで苦しんでいる子どもたち、そして社会で苦しんでいる大人の方。そんな方たちのお役に立てれば幸いです」
4月より、開講した『日本空手道忍仁会』。稽古は毎週火曜日、19時30分より21時まで「都賀コミュニティーセンター体育館」、毎週土曜日、19時より21時まで「千葉市みつわ台中学校武道場」にて行っている。無料体験も実施しているので、千葉県や近郊にお住まいの方、興味のある方は気軽に参加してみて欲しい。