アルコール依存症の父と毒親を切り離した娘の私|その後の私たち家族

Ⅿ医師は「約束はできないけれど、健康診断にはいらっしゃるので、さりげなく聞いてみます」と言ってくれた。それから半年くらい経った頃、すでに離婚している母の病気が悪化したことがきっかけで父と電話する機会があった。
その時は、すっかり医師に頼んだことなど忘れていた。電話越しの父は会話に飢えていたようで、母の話などほとんど聞かず、自分のことを話し出した。
「S内科の先生を知っているだろう?この間、健康診断で行ったんだ。肝臓には何の異常もないと言われたけど、飲みすぎじゃないかって言うんだ。それで、娘とも連絡がつかないと言ったら、『アルコール依存症ではないかもしれないけど、人間関係が壊れてしまうのは飲みすぎですね』と言われた。だから、控えているんだよ」といった内容。
筆者はⅯ医師の「アルコール依存症ではないかもしれないけど、人間関係が壊れてしまうのは飲みすぎですね」というセリフを聞いて、「なんて上手な言い回しだろう」と感動した。さすが心療内科の医師だと思った。離婚した母も娘も「アルコール依存症だ!お酒をやめろ!」と言い続けていた。しかし、プライドの高い父がその言葉を受け入れることはなく、そのストレスから余計に飲むの繰り返しだった。