親や親族など、助けてくれる身近な人との縁が切れてしまっている人はとても多かった。その後、村田さんはこんなツイートをしている。
わざわざ「愛さない」と強調しなくても、愛されていない人たちが多数だ。
その後、ライター兼編集長となった私は、障害当事者取材を始めた。「障害者」というと「悲惨」「かわいそうな人たち」と思いがちだ。だけど、実際に取材してみれば、「苦しい」人たちがSNS等で声を上げ、それが記事で取り上げられているだけで、障害当事者でも、幸せに暮らしている人たちもたくさんいる。
だけど、その人たちの声はメディアには出てこない。そもそも障害がありながら、就労してて、平凡な日々を送っている人はSNSで声高に発信もしておらず、取材を申し込むと「自分の話なんかつまらないですよ」と断られることが多数だ。なので、実際の当事者たちを取材しないと、見えてこない現実がある。
私が自分の生活保護受給から、脱却までの記事を掲載したところ「生活保護受給者の鏡!」という賞賛コメントが多かった。
だけど、生活保護を脱却できたのは、私だけの力ではない。私が大学も出ている。英語も話せた。正社員経験も長かった。なので、スムーズに今の会社で働けたというだけだ。
そもそも働かない(働けない)ことは悪いことなのか。その価値観で生きていくと、自分が働けなくなったときに、自分自身の存在を否定することになる。