触法障害者やひきこもりを産むのは大人たち ~行政保健師の現場の苦悩と告発~

インタビュー

田口 警察に望むことは何ですか?

 

T 警察は思われているよりも実は権限がありませんが

情報を共有しておくことは、

大切です。

各児童相談所のスーパーバイズ先には警察官が配属されるようになり

以前よりも情報共有がなされるようになりました。

また、虐待ケースについては

要保護児童対策協議会」で管理し、会議に参集しています。

 

田口 Tさんはいわゆる「触法少年」「触法障害者」と

言われる人たちを減らしていくには

何が必要だと思いますか?

制度的なものでも、支援でも何でもいいのですが。

今、少年院は軽度知的障害の子供や発達障害を持った子供たちで

いっぱいですよね。


T より早期の段階で、支援をする。

早期発見・早期支援に尽きると思います。

 

実は私の子どもは知的障害のある発達障害児です。

次男はおすわりが遅れ、発語が遅れ、1歳6か月健診の際には医療へと言われましたが

その段階では障害受容ができなかった。

2歳でまだしゃべらない、これはいよいよまずいぞと思い、医療に繋がり

就学前の4年間母子療育を受けました。

 

いつかみんなに追いつく、と思っていましたが、本人のペースで生きていくん

と思えるようになるまで、すなわち、障害受容に5年ほどかかりました。

 

現在は特別支援学校に元気に通っています。

また、今年就学した長女ですが、先日、発達障害の診断を受け

これから支援級に入級して、支援を受けていくところです。

 

彼女については全くのノーマークでした。

乳幼児健診も全てスルーでした。

専門職である私も、気づきませんでした。

 

特にグレーから軽度のお子さんについては発見が遅れます。

 

途中で不登校になる場合もありますし、そのまま成人して

いざ就労となったら、就労継続ができずに、転職を繰り返しているうちに、ひきこもり

初めて医療・福祉につながる、というケースが多いです。

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