【障害者への理解と知識のなさからくる偏見】

精神・発達障害者の中には、天候や季節の変わり目に体調やメンタルを崩す人も多い。そういった人を受け入れることは可能なのか。
「私はうつ病の友人に接していて、季節の変わり目や天候により調子を崩すこともあるということは知っています。しかし、一緒に働く部下たちにその知識はなく、ましてや理解は得られないと思います。採用の際に『できる』といっていた仕事も、休まれてしまうとその仕事は『できない仕事』に置き換わってしまう。代務をする人間には負荷がかかり、反感が産まれるのが実状です」
と金田さんはいう。
A社には、新型うつ病の社員が数人いたが、医師の診断書や障害者手帳があっても、周囲から浮いてしまい数年でやめてしまったという。新型うつ病は症状も定義もあいまいで、なかなか理解が得られにくい病気ではある。リアルな職場内で避けられもするし、LINEやチャットグループで、そうした人間への批判が飛び交ったりもする。その結果、職場内で孤立することになる。そういう状況の中で、働き続けるのは難しい。発達障害者の雇用をしても、同様の事態につながり、離職してしまうのではないかと金田さんは考えている。
どうして、自分(自分の部署)がお荷物となる障害者を引き受けなくてはならないのか。そういった不満の声があがるのは、想像に難くない。
また、発達障害者に対しては、無料でジョブコーチがつくが、ジョブコーチについてはどう考えているのか伺ってみた。ジョブコーチは、アメリカで誕生した制度で、日本では2005年に制度化され、現在は「配置型」「訪問型」「企業在籍型」の3つの形態がある。発達障害者の就労をサポートする。しかし、ジョブコーチ自体の知名度が低く、金田さんは制度を知らなかった。その上での回答はこのようなものだった。
「ジョブコーチが入った場合、社内の機密が外部に漏れるのではないかという不安があります。うちの部署では重要な情報を扱うので、外部の人間が入ることには抵抗があります」
特例子会社ならまだしも、一般就労における、ジョブコーチという制度自体への認知度は低いのが現状だ。

