のび太、ジャイアン症候群とは ~辛さを発信できないおとなしいタイプの子ほど注意が必要~

「あなたのため」という大義名分のもと、親が子どもに課す行き過ぎた教育や躾を指す。賛否あるが、「障害児の学校選びのときも言えるのでは」と感じた事例を次に述べたい。
小・中学校を9年間通常級で過ごした知的障害が軽くはないおとなしいタイプのAさん。義務教育の期間は親の強い意向が最優先され、通常級にいることは出来たが、高校受験する学力はなかったので特別支援学校高等部に入学した。
入学してみるとAさん以外のクラスメートは皆、特別支援学級の出身者でAさんより障害は軽い子たちで、登校、着替えなどの身辺自立はもちろんのこと、読み書きもある程度できるようになっていた。
更に「出来ないことは恥ずかしいことではない、わからないから助けてください」とSOSを出す教育も受けてきたので、“できないことは他人に頼る”ことも学んで高等部に入学してきていた。
ところが、通常級に9年間いたAさんは放置されてしまっていたのか、何もかも周りにやってもらうことが当たり前になってしまっていたのか、特別支援教育を受けていれば出来るようになっていただろうこと、持ち物管理、片づけ、着替え、一人登校なども身についていなかった。
わからなくても、相づちを売ったり、周りが笑っていれば、自分がからかわれているのに一緒になって笑顔を見せたり、そんなことばかりを学んできた様子であった。
でも、何よりも9年間、わからない授業をじっと座って受け続けていたAさんの苦痛はどれほどのものだっただろう。
通常級では教科書の内容を理解できるという前提で、国語、算数など授業が行われる。小学校の一クラスの人数は35人~40人、たとえ加配の先生がついたとしても基本、担任は一人でこの大人数の子どもを担当する。きめ細かい個別の対応には限界がある。
自分から親や先生に辛さを発信できないおとなしいタイプの子だからこそ、進級先で放置されないよう、大人はアンテナを立てて気を付けて見なくてはならないと思う。
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