「ホームレスは汚い、臭い」は本当?|ホームレスの衣類事情と、その奥に潜む深刻な問題

では、彼らはどうやって服を手に入れているのだろう?

西成にある無料でホームレスの診察をするボランティア団体では、無料で下着を配ったりもしていた。取材をしていると、ホームレスの男性が
「白のブリーフしかないの? 黒とかじゃないと汚れが目立ってかなわんわ」
と文句を言っていた。
ボランティアの男性は、
「白しかないわ。そういうかっこいいのは自分で買って」
と笑いながら答えていた。
炊き出しなどの時に、服が供給されることもよくある。見た感じ、新古品のような商品が多かった。
炊き出しでは、服と同時に毛布まで配られていた。ホームレスにとって、毛布は冬場は必携のアイテムだ。何枚も敷いて熱が逃げないようにして眠る。服はいつまでも誰にももらわれずに残っているものもあるが、毛布はすぐになくなってしまっていた。
たいていはビニールシートの上に、ドサッと服を並べ、ホームレスが選んで持ち帰るシステムだ。早い者勝ちではあるが、殺到して奪い合うというような雰囲気ではなく、それぞれが余裕をもって商品を選んでいる。
まれに、イベントスタッフ用のTシャツや、ロックバンドのライブ記念Tシャツなどが流れてきて、配られることもある。売れ残った、基本的には商品価値のない物が多い。
新宿中央公園にいるホームレスのおじいさんが、すごい派手なガイコツが描いてあるTシャツを着ているのを見たことがある。通りかかった若者が、
「あの人が着てるのバンドのTシャツだよね? なんで着てるんだろ? ファン?」
と話しているのを聞いた。