境界線にいる私たち④医療につながらない発達障害者

【人質になった息子】
元夫に電話をすると、とにかく戻ってきて欲しいと繰り返す。
しかし、ここで戻れば、またいつものように3か月に1回のDVのサイクルが繰り返されるだけ。
渋る元夫を説得し、東京に歩を連れて話し合いにくるよう促した。
そして、元夫との話し合いの当日、チャイルドシートに息子はいなかった。
元夫は言った。
「お前が実家に戻ってくれば何もかもが元通りになるじゃないか。それまでは歩には会わせない。次に帰ってきたら、東京の実家への帰省は当分許さない。女を外に出すと、余計な知恵をつけるからダメだと父さんが言うんだ。元通り、仲良く暮らそう。それまで歩には会わせない。会いたいなら帰ってくればいい」
無表情で言う彼が不気味で仕方がなかった。
妻を殴り蹴った男が言うセリフだろうか。私がDVを解決するために医師やカウンセラーにかかることを勧めたこと自体、義父にとっては「女がつけた余計な知恵」でしかなかったのだ。
東京産まれで東京育ちの私は、元々義父の「女が学歴なんかつけるとろくなことがない」という台詞が嫌いだったし、時代錯誤だと感じていた。
結局、話は平行線で、私が義実家に戻り、東京に帰省をしないことを条件にしか子には会わせないという身勝手な言い分が変わることはなかった。
さすがに父も黙っておらず、義父に電話をかけた。このままDVが続けば、離婚以外にないと父が告げると義父は「お前らは身内の恥を公にするのか!!歩は返さない!!」と告げて、電話を切った。
それから、義実家は電話に一切出なくなった。
結果的に、息子は、元夫の復縁のための人質として、義実家に残ることとなってしまった。
即、弁護士に相談し、離婚調停と子の引き渡し審判を申し立てることとなった。