「その沼入るべからず —CASE4#布おむつ」|紙おむつで育つと反抗的で反社会的な性格になる?!

コラム

使い捨ての紙おむつが環境に悪いという視点は、正しいでしょう。昨今はプラスチック製品(紙おむつも該当)から発生する、海を汚染するマイクロプラスチックが問題視されているので、地球にやさしいと言えないのは事実。しかし今の日本は、核家族化で母親ひとりに家事育児の負担がのしかかりがち。どんなに便利な育児グッズや家電を使っても、家事と育児、そして仕事に走り回る世の母親たちは総じて虫の息。環境のためにプラスチック製品を減らす取り組みは、別のジャンルで努力して、おむつは状況により使い分けするのが現実的です。また、今は紙おむつをリサイクルするとりくみも存在しますし、布おむつがいくら環境にやさしいと言っても生活排水や洗濯機の水道・電気代の問題があります。布おむつばかりを持ち上げる、テンプレ通りの謳い文句を鵜呑みにしないよう、いろいろな情報を収集する必要がありそうです。

 

「紙おむつは蒸れて不快」という説については、そう感じる敏感肌もいるというレベルの話。布おむつでもナプキンでも、肌にあわずかえってかぶれる人もいれば、肌に合うという人もいるので人それぞれ。極端な主張をしている本では、通気性の悪い紙おむつで育てられるといつもイライラ、次第に反抗的で反社会的な性格になる! とまで論じられているので、先入観の強さや思い込みの前には、何を言っても無駄なのかもしれませんが(当然、因果関係はありません)。

 

布おむつは汚れたときの気持ち悪さが紙オムツの比ではありませんが、それをポジティブに解釈するのが「不快な感覚によって、早くおむつが外れるようになる」という主張です。しかし実際は、布でも紙でもおむつが外れる時期は大差ないようなのです。布おむつが主流だった時代は洗濯の手間から、母親たちが「少しでも早く外すべし!」と躍起になっておむつ外しに取り組んでいたようですので、この説にはそんな時代背景も影響していそうです。

 

さらに布おむつの交換頻度の高さを、親子のコミュニケーションになるから喜ばしいこと! とする説には、手間と愛情が比例する精神論も紛れ込んでいるように思えます。スキンシップをともなうコミュニケーションは、おむつの世話以外でやればいいだけの話という気がしてなりません。

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