■受容、鉄格子
ところがある日、ある少年に出会った。
息子が6歳の頃の話
梅が丘病院の療育に通っていた。梅が丘病院は今はないが、当時、児童だけの精神科の病院だった。
療育の部屋の途中に入院病棟があった。
ある日、早めについたので病院の庭を息子と散歩していた。
すると鉄格子が見えた。精神科の病院なので鉄格子があるのは当然である。恐る恐る近づいて中を見た。



すると、刑務所の独房のような部屋に小学生低学年ぐらいの背丈の男の子が閉じ込められてた。部屋は鍵がかけられているだけではなく、身体を縛る抑制帯(身体拘束をするベルト)が椅子とベットにぶら下がっていた。
医師の診察のとき「なぜ、あんな小さな子がここに閉じ込められているのか」と聞いてみた。すると医師は「障害を理解されない育てられ方をした結果、二次障害(自殺、他害、精神疾患)を起こして、家庭にいることが出来なくなり、ここに入院している。そうならないように気を付けて育てなさい」と言い、私は釘を指された。(当時は個人情報保護法などなかった時代)
そして、息子の将来と重なり「我が子が、鍵付きの部屋で身体拘束されているのは、どんなに辛いだろうか」の親の気持ち考えると胸が苦しくなった。
そして…
「障害を受け入れたくないなんて言っている場合じゃないんだ!
普通の子に育てようとして叱ったり、引っ張り回したりしていると、将来、不登校、自殺、他害、精神疾患などの二次障害に陥り、ここに入院することになる。
子どもを変えるのではなく、私自身が変わらないとだめなんだ」と目が覚めた。
ここまで到達するのに一年かかった。

