『別れさせ屋』の女~恋人・夫婦を別れさせる非情な仕事の実態とは?~

Nさんも実際に工作員をしていた。
「別れさせる対象の女性と、偶然を装って知り合って友達になるのがスタートです。これがなかなか難しいんです」
わざとお菓子をばら撒いて
「すいません!! すいません!!」
と仲良くなったこともあった。
電車でいきなり倒れて、
「少し預かっていてください」
とカバンを渡し、後日
「お礼をさせてください」
と連絡することもあった。
趣味でマニアックなライブハウスに行く対象者には、同じ趣味だと見せかけて近づき話しかけて仲良くなった。
「仲良くなったらそこからが工作が始まりです。対象者が彼氏の不満を言い始めたら
『えー!! そんなのありえない!! 別れたほうがいいよ!!』
などと吹き込みます。もちろんすごく上手くいってるカップルでは上手くいかないですし、私が一回『別れたほうがいいよ』と言ったからといってすぐに別れることもありえません。だから、かなりの長期戦。持久戦になります」
Nさんが経験した最長のケースでは2年以上、擬似的な友人関係を続けたそうだ。
結局それだけ続けても別れなかったのだ。