『別れさせ屋』の女~恋人・夫婦を別れさせる非情な仕事の実態とは?~

そのほか

 工作員はターゲットと“疑似友人”になる。つまり、ウソをつき続けることになる。そこに罪悪感はわかないのだろうか? また、いつのまにか本当の友達になったりはしないのだろうか?

「私は本当の友達になったことはなかったですね。仕事だって一線引いてました。割り切っていたので罪悪感もなかったです。給料は安かったですけど、経験としては本当に良かったと思いました。
ただ、罪悪感が出てしまって、洗いざらいターゲットにバラしちゃった工作員もいました。仲良くなっていくうちに、ウソがつけなくなっちゃったみたいですね」

イソップ寓話の『王様の耳はロバの耳』ではないが、ウソを付き続けられない人には向かない職業だろう。

Nさんは2年間“別れさせ屋”で働いた後に、今度は本当の探偵事務所に勤務することになった。
そのお話は、また近日書かせてもらいたいと思う。

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