ちなみに当時、工作員だった彼女の給料は日当9000円だったという。
そしてハニートラップをしている人は、一緒にホテルに行けば1万8000円が支給されたという。苦労のわりにはそれほどもらっていないんだな……と思った人が多いのではないだろうか?
そして一番気になるのは、別れさせ屋に依頼してくる人たちだ。
ちなみに“別れさせ屋”に依頼する場合、安くて50万円、高くて100万円以上のお金がかかるという。どのような人が、高額の料金を支払って、ネガティブなリクエストをしてくるのだろうか?
「男女比で言えば半々くらい、少しだけ女性の方が多い印象でした。女性の方がお金を持っていましたね。実家がお金持ちだったり、風俗で稼いでいる人が多かったです。
中には大学生の女の子の依頼者もいました。学内にいるとあるカップルを別れさせたいという依頼でした。当時、私はまだ22歳だったので、大学に潜入して工作をしました」
大学生の恋愛の駆け引きで“業者”を使うというのは驚きだ。
「そうですね。ちょっと変な人も多かったですね。異常に執着している人が多かったです。でも見た目はいかにもモテないタイプの人は少なかったです。普通に恋愛できるだろうと思える人が多かったです。
逆にその人達が執着している人物は、男性も女性もそこまで魅力的だとは感じない人が多かったです。なんでこの人にそこまで執着してるんだろう? とよく思っていました」
実はそこで終わりではない。
“復縁サポート”というコースがあった。多くの依頼者は、別れさせた後に自分が付き合いたいと思っているのだ。
対象が別れた場合、次は自分が付き合えるよう工作してくれとお願いするのだ。
「やっぱり対象になる女性と友達になります。“別れさせ屋”の場合はそこで男性の悪口を吹き込みますが、“復縁サポート”の場合は男性をほめます。偶然、依頼者と知り合いだったという体にします。もちろんものすごく疑われますし、実際上手く付き合えたケースを私は見たことはありません。
ただ、こちらから特に勧めなくても“復縁サポート”を頼む人は少なくありませんでした」