共感覚者の彼女の人生~多数派とは異なるユニークで厄介な認知・記憶様式~

【色付きで見える人の感情】

サヴァン症候群の人の中には、共感覚を持つ人も多い。
共感覚は「ひとつの感覚の刺激によって、別の知覚が不随意的に起こる」現象と定義される。
代表的な人物として、詩人のエドガー・アラン・ポーがあげられるが
彼は母音に色がついて見えたという。
「私の場合は人の感情に色がついて見えます。
怒っている時は、頭から赤い炎が上がるようだし
喜んでいる時・楽しい時はオレンジ色の丸いオーラのようなものが見えます。
逆に悪いことを考えている時は、顔全体が真っ黒に見えます。
恋をしている人は、ピンク色の柔らかい色が見えるので
隠していてもすぐに分かるんです」
その独特な感情の認知の仕方で、悩んだことも多いという。
特に黒い色が見えたとき(相手に悪意があるとき)には、取引先でも困ったという。
「必ず何か問題が起こると分かっている相手と仕事ができますか?
私は黒い色を相手の顔や背後に見たとき、いつトラブルが起きるのだろうと
ビクビクしながら仕事をしていました」
それはその通りだろう。まるで預言者のような彼女だが
嫌だと思っているうちに見ようと思わないと色が見えなくなったという。
「ピアノの楽譜を見ずに曲を再現できもしたので
共感覚者じゃないかとは言われたことはありましたが
お医者さんに話したら、頭がおかしいと思われると思った」
ので受診したことはないという。