
トランスジェンダーには、男性、女性どちらの性も自分にあるという人や、どちらの性でもないという人、また男性か女性かということを決めたくなし決められたくないという人もいる。
また、男女どちらにも恋愛感情を抱かない人や、自分で自分の性を決められない、分からない人なども含まれる(参照:「多様な性について考えよう」法務省人権擁護局)。
何かの名称で呼ばれるなど、区別をして欲しくないという意思を伝えられた。
平川さんのように、自分の性がよくわからないけれど、決めたくないと感じている人は他にもいるのではないか?
乙女ゲーム制作や男性向けソーシャルゲームのデザインや制作に携わっていて、現在はフリーでゲーム制作に関わっている野田さん(44歳・女性)が、BLゲームと性の話を教えてくれた。
なぜ少女まんがではなくBLなのか?野田さんも、少女まんがの主人公に自分を重ねられなかったという。
クルクル巻き毛の髪型や、バチバチまつ毛にレースや風に揺れるフワフワスカートに、一切共感ができなかった。ベルばらやエースをねらえなど、昭和の漫画はレトロな和の文化として確立されているためリスペクトなのだが、女の子らしいポーズや仕草などに共感ができなかった。それなので、読んでいてもツラくなってしまう。「こういうの自分に無いな」と思うと、途端に物語の中に入っていけない。

画:かなしろにゃんこ。
産まれたときに定められた性が女性なので、普段はレディースファッションを着るし、髪型も女性らしくまとめている。が、自分の性が女性なのかと聞かれると、曖昧なのだという。
「BL系の乙女ゲームのユーザーの中には、自分の性をハッキリ定めずに作品を楽しみたいというファンがいます。例えば、主人公が女の子で、複数の男子と恋愛するゲームでは、主人公の姿の一部やシルエットなどが、画面に登場すると萎えてしまうといった意見があります。カッコイイ男子との恋愛を楽しみたいのだけれど、女性のまま恋愛を楽しむことに違和感が生まれてしまうんです。女性の姿ではなくて、男性になって、男性同士の恋愛を楽しみたいんです」。
だから、ゲーム制作の現場では、2つの作り方に分けられるという。「女性が主人公の作品では、主人公(プレイする自分が女性)が画面に登場するものと、主人公(プレイする自分)が画面に一切登場せず、恋愛相手のキャラクターのみで展開していくものがあります。男性向けのゲームや、成人向けの漫画にも同じことがあります、ユーザーがどうのように感じて楽しめるか、画面の作り方で売り上げが大きく変わってしまいます」。

