【オープン就労とクローズ就労】
「その時に『隠していましたが、私は発達障害者で
障害者手帳も取得しています』」
と打ち明けられたという。
障害者就労は大きく2つに分けられる。
オープン就労とクローズ就労だ。
オープン就労とは、障害を持っていることを企業側に明かして就労することだ。
メリットとしては、職場から障害特性への配慮が得られることだ。
服薬の時間や通院、障害特性などを配慮した、勤務体制やサポート体制が得られることだ。
しかし、求人数や職種が限られてしまう、賃金も一般の就労枠と違って、少ないことがデメリットだ。
しかし、職場への定着率は高いという。
クローズ就労とは、障害を持っていることを企業側に隠して就労することだ。
求人数は一般の人同様だが、企業側からのサポート・配慮は得られない。
ゆえに職場への定着率が低いという現状がある。
「彼女が障害を打ち明けてくれた時
私は友人の子供を思い浮かべました。
なので、自分の職場で受け入れようと決心しました」
村上さん自身に子供はいないが、友人の子供をかわいがっているという。
その子がADHD(注意欠陥多動性障害)の診断を受けた
発達障害の小学5年生だ。
小さい頃から一緒に遊んであげていた友人の子と彼女の姿が重なった。
村上さんはその日、書店で何冊かの発達障害に関する書籍を購入し
発達障害に対する理解に努めた。
その後、社内で彼女に対応するためのサポートチームも発足した。