そこで救われたのが内科の主治医の先生の言葉でした。医師に「アルコール依存ってどうにかなるんでしょうか」とこぼしたんです。
その医師は「実は自分の父親もアルコール依存症だった」という話をしてくれました。
「僕は雪国の出身なんだけど、雪の線路の真ん中で死ぬって言って、寝っ転がる父親を止めに行く母親をみるのがいやだった。死ねって思って育った。田口さん、自分の人生を生きなさい。自分と息子の幸せのためにお父さんを切り捨てなさい。薄情だなんて思うことはない。田口さんにも自分の人生を生きる権利があるんだ」
その言葉で、決心がつきました。幼いころから、お酒で「狂う」父をみて育った私には救いの言葉に聞こえました。
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