彼は、動画共有サイトで犬肉食を紹介している人にもかなり乱暴にからんでいっていた。
無視していると、第二次世界大戦の陸軍特別攻撃隊(いわゆる神風特攻隊)の荒木幸雄隊員が犬を抱いている写真が送られてきて
「犬食いライター村田らむ 特攻さんに侘びながら拝んでおけよ」
と言われた。
彼の中には何か意味があるのかも知れないが、僕にはよく理解できず、ただただ気持ちが悪いし怖かった。
延々と繰り返される悪口をずっと無視していると、彼は最終的に僕の顔が載っている僕のインタビュー記事に対し
「りりしいらむさんカッコいい」
と褒めてくれた人に対して、
「変な顔」
とクソリプを入れていた。
これは悪手だと思う。
僕は自分の顔には全くもって自信がないし、「変な顔」って言われたって何も傷つかない。
傷はつかないが、僕は、
「動物愛護団体の一員だったと語る男性から、SNS上で外見を酷く罵られました。結局、彼らは動物に対しては愛情があっても、人間に対してはヘイト感情丸出しなんですね。悔しくて、悲しくて、しばらく立ち直れませんでした」
と証拠画像を貼りながら言うことができる。
犬肉禁止(ひいては肉食禁止)をうたう人が、人の見た目について悪口を言うのはたぶんダメだろう。
僕がダメだと言っているんではなく、彼ら自身の縛りでダメだと思う。彼らが
「人を見た目で差別するのは良し」
と言うとはとても思えないからだ。