愛を乞う人 ~摂食障害で性依存の彼女の孤独~

障害者ルポコラム日本語

【ありとあらゆる自傷行為をした10代~20代】

 

27歳で結婚するまで、ありとあらゆる自傷行為をした。10代の頃は、地元の不良仲間と集まって、シンナーも煙草も吸った。成績は最下位だった。当時から大学で講師をしていた母親は多忙で、体裁の悪さから学校からの呼び出しには応じたものの、彼女に向き合う時間はなかった。

 

「母は大学の生徒を家に招いていました。今もですが、それはいい先生ですよ。人格者です。だけど、教師の子が荒れるって、あるあるじゃないですか」

 

煙草に火をつけながら、切なさと怒りが入り混じった目で大きなため息をついた。

 

取材をしていると教師の家庭が、実は荒れているというケースはとても多い。親の人望が厚く、熱心な教師であるほど、子は自分に注がれるべき愛情を、他人の子に注ぐ親を苦々しく思うようだ。

 

「生徒には優しいんだなって。そして、4歳下の妹が産まれたとき、私は完全に母に見放されたと思いました」
4歳下の妹は、次女によくあるパターンだが、愛嬌があり、要領もよかった。両親に、特に母に愛される妹。妹に対する気持ちは憎しみに近く、仲良く話すようになるまでに20年近くの年月が必要だった。

 

妹や母の教え子に対する態度を見ると、言いようのない孤独感に襲われた。特に教え子が帰った後、彼女は孤独を埋めるためにリストカットをするのが習慣となった。

 

「母もさすがに手首を切ると心配します。私だけの側にいてくれる。母を独占できました。それが嬉しかったんです」

 

母からの愛情を確認するために、始めた自傷行為だった。そして、流れる血を見ていると、自分が生きているという実感が得られた。流れる血をじっと眺めながら、彼女は一人、自室で涙を流した。

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